第2回「昼休み、チェアがベッドに変わる!?」
ある日ドクターからお昼寝の相談!?
顧問先様の某歯科医院様で、こういった相談を頂きました。
多くの歯科医院様でも見受けられる光景ですし、先生の医院でも、もしかしたらされているかもしれません。
内容は、午前診終了後から午後診開始までの間、スタッフの方がチェアーで休憩(眠る?)されていることです。
歯科医院様への定期巡回は昼の休憩時間に訪問することが多く、私自身もその光景を見て、当初は違和感を感じ、院長先生にお尋ねしたことがありましたが、
その答えは、「歯科医院は診療時間が長いために、昼に寝ることは必要なんだよ」と言われ、そういうものなんだと知らず知らずの間に常識になっていました。
違和感の正体は?
それなので、今回こういった相談があることで、私が当初受けた違和感を思い出し、それをお話ししました。と同時に私は当初何に違和感を感じたのだろうかと考える機会になりました。
女性が人前(といっても患者さんのいない診察室)で寝る姿をさらけ出すこと?
確かに最近は女性が電車内でも手鏡を出して化粧をするなどモラルの低下を感じますので、そういったたぐいの思いは感じたのかも知れません。
日本人は仕事中に昼寝をする習慣がないため、休憩時間は個人の時間とはいえ、昼寝をする社会人はいないと感じて、そこに違和感を感じたのか?」
スタッフへの熱いエール
そこで思い出したのが私の敬愛するフリーランス歯科衛生士である上間京子先生でした。
上間京子先生は常々、自分の使命は「歯科衛生士の社会的地位を上げること」だと公言されておられます。
私は上間京子先生から「向上心があり意識の高い歯科衛生士は毎日なんらかのトレーニングや研鑽を欠かさない」とお聞きしたことがあり、これだと思いました。
寝ることが悪いことではない。
寝るのをやめなさいとも言わない。
言ってもそのスタッフの方の意識は上がらないでしょう。
しかし、寝ることが当たり前ではないことを知ってもらいたい。
医院が目指すもの、医院の文化
医院がどこを目指すのか、そのために院長先生は何をすべきか、スタッフは何をすべきか、先輩は後輩にきちんと教えているのか、後輩は教えられたことを体得するために復習しているのか、医院全体が学ぶことが文化になっている、そういった歯科医院になっていくと自然に昼休みの使い方が変わってくるのではないでしょうか。
藤家得弘のスーパーバイザー日記
・H22. 4.23 第5回 歯科医院経営最近の気づき
・H21.10.27 第4回 患者様に自立してもらう歯科医院
・H21.10.13 第3回 経営は総合芸術
・H21. 8.25 第2回 昼休みチェアがベッドに変わる?!
・H21. 7.10 第1回 点数を下げる必要がある?