第7回 心のこもった言葉
「差し出がましいようですが」「さりげなく」「お相伴いたします」「お気をおつけになって」
誰かと話しているときにこのような言葉に触れると、日本語の良さを実感します。
それとともに、その言葉に一生懸命に相槌をうっている人を見ると、言葉にこもっているこころを感じ、
それが一番大切だとしみじみ感じます。
■医院内で使われている言葉
医院において使われている言葉にどれだけこころがこめられているでしょうか。
医院内で使われている言葉を聞いていると、かなりパターン化されていて、その言葉数が少ないことに
気づきます。
「どうされましたか?」
「少々お待ちください」
「お大事に」
「失礼します」
「院長、ちょっとよろしいでしょうか」
これらの言葉を使うことで、しっかり対応できているように見えます。
しかし大切なのは医院で使われている言葉が上質で、その言葉にこころがこめられているか、
ではないでしょうか。
「どうされましたか?」→「どうなさいましたか?」
「初めてですか?」→「お初めてでいらっしゃいますか」
「少々お待ちください」→「少々お待ち下さいませ」
「お大事に」→「お大事になさいませ」
「お疲れ様でした」→「お疲れ様でございました」
「院長、ちょっとよろしいでしょうか」→「ご診療中(お仕事中)失礼致します」
また、これらの言葉にこころをこめるために、例えば朝礼やミーティングなどでその言葉を皆でこころをこめて順に発してみたらどうでしょうか。
その日は全員が一つの言葉を意識して使うなど試されてはいかがでしょうか。
これらの言葉には当初違和感を持つかもしれませんが、患者様がほかの医院からこれらの言葉を当たり前に使っている医院に行く機会があると、その言葉の心地よさを実感し、こころのこもった対応だと思うのではないでしょうか。
パターン化されて、使い慣れている言葉。
今一度医院内において使われている言葉を見直すことで、患者様を温かく迎え入れる医院を考える機会として頂けたら有難く思います。
藤家得弘のスーパーバイザー日記
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