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【歯科医院スーパーバイザー日記】第3回
【歯科医院スーパーバイザー日記】第3回

第3回 経営は総合芸術

 経営は総合芸術
 先週末、盛和塾<大阪>の合宿研修会が1泊2日でありました。

その中で一橋大学名誉教授の野中郁次郎先生の講演とパネルディスカッションがありました。

野中先生は、世界を代表する経営学者として、最も影響力あるビジネス思想家トップ20に、

ビルゲイツ、ジャックウェルチなどとともに、日本人ただ一人名前が挙がっている方です。 

 

GM破綻の本当の原因
米国GMの破綻は、リーマンショックや原油高、退職者の年金などが問題視されすが、

先生は80年代、財務出身のスミス会長時代のことを例に挙げて破綻の原因を説明されました。
「小型車サターン開発」「無人工場建設」「トヨタのカイゼン導入」など

スミス会長に直接会って話を聞いたときはスミスの描く戦略ならば、

王者GMの栄光奪還も間違いないかに思われたが、

結局、GMは華々しい計画ばかりを歴代首脳がぶちあげ、まったく実現しないまま、

「まゆつば企業」に成り下がっていったと、GMの企業体質を総括されました。

現場を知らない経営者が戦略論だけで会社を考えていたということを強調されたのです。

本田宗一郎の地べた主義
本田宗一郎が身をかがめ、テストコースの路面に顔を張り付けて、

手のひらを地面について音を確認していた写真を見せながら、二輪車開発にあたって、

現場にこだわる経営の大切さを話されました。

地面から伝わるバイクの音が様々なことを教えてくれる。というのです。

そのホンダは「ワイガヤ」といって三日三晩合宿をして激論の末、最後に飛躍するのだそうです。

トヨタのカイゼン

また、トヨタで繰り返される5回の「なぜ?」や三井物産が人事評価を100%定量評価から、

定性8:2定量に変えて、”よい仕事”を目指そうとしたことが好成績に繋がっているという日本企業の事例もあげられました。

 企業とは
「よい仕事」とは何かについて、個人個人が違った感覚を持っているのは当然なのですが、

それを「青臭い議論」を重ねながら、きっとあるはずの正解を求めて試行錯誤を繰り返していく。
企業は真善美をあると信じて目指していく。
知を創り続けるのが企業。
企業とはユニークな未来を創る存在。
経営指標などの分析や、戦略論だけに頼るのではなく心の目指すところである「志」ありきの経営こそ、

洋の東西を問わずに必要だと熱く語っておられました

経営は総合芸術

日々忙しく目の前の仕事を必死でしていると、

「志」や「ビジョン」がどのように目の前の仕事に繋がっているのか不安になることもあります。

目の前におこることの悩みで頭が一杯になることもあります。

そんなとき、心を落ち着けて、ミッションや志を考える。そのときに心の安定が得られるような気がします。
野中先生は、「マネジメントは経験・直感・分析の3つが適度にブレンドしたもの」と言われました。

まさに経営者の学びは総合芸術だといわれるゆえんです。
学びはいつまでもつきませんね。

 

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藤家得弘のスーパーバイザー日記

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